〜ペットショップ・オブ・ホラーズ舞台写真*第3話@*〜





第3話 Dependence



「あなたが生まれたから、
あなたの本当のママは死んじゃったのよ!」


少女の残酷な告白が少年の心に
突き刺さる。

少年は、「声」と「居場所」を失った。



「”僕”は、どこ?」



トッちゃんがペットショップに
少年を拾ってくる。
「こいつ拾ったんだ。食っていい?」
「人間じゃないですか!」
「そうなのか?あんまり動かないから
肉の塊かと思ったぜ」

ぼんやりとして動かない少年。
トッちゃんが少年に食いつくと、
少年が逃げ出しておびえる。
Dが少年を見て、あることに気づく。

「あなた…ポンちゃんたちが、
”見えて”ますね?」

ペットショップの動物たちの姿が、
少年には全て人間に見えているのだ。
レオンが元気なく現れる。

「どうしたんです?」
「弟に逃げられた…、って、クリス!?」

少年、クリスはレオンの弟だったのだ。
クリスがレオンの姿を見て、逃げ出す。

「すまんが、少しの間あいつを預かってくれ」
「何を言ってるんです!当店は託児所では
ありませんよ!…ちょっと!刑事さん!?」

走り去るレオン。
クリスのペットショップでの生活が始まった。
クリスはペットショップの中を彷徨い、
一人の老女に出会う。

彼女の名は、マダム・スルタナ。

スルタナはクリスを優しく受け入れ、
打ち解けあう。
ポンとトッちゃんがクリスを迎えに現れる。
じゃれあう3人。

クリスが気づく。
レオンにも「家族」にも聞こえない
クリスの「声」が、
ペットショップの住人には、聞こえているのだ。

「ここの人たちには、僕の声が
聞こえるんだ……!」
犯人を追うレオン。
銃を持つ手に、迷いが生じている。
「あいつにも家族がいるんだろ。
弟がいるかもしれない。でも…
…くそ!」

葛藤するレオン。
深夜、レオンが現れる。
クリスとの事情をDに話すレオン。

クリスは生まれてからずっと伯父の家で、
伯父の子として育てられていた。
しかし従姉の一言で、全てが壊れてしまったのだ。

「あなたが生まれたから、
あなたの本当のママは死んじゃったのよ!」


クリスはショックで声を失い、
伯父の家にもいられなくなってしまった。

Dが一人、つぶやく。
「そして、動物と話が出来るようになった…」
犯人を追い詰めるレオン。
しかし追い詰められた犯人は発砲する。

「ジョージ!!!」

レオンが叫ぶ。
同僚を撃たれ、反撃するレオン。

犯人も、レオンの銃弾によって
息絶えた。
死んだ犯人の男「ラル」の名を叫びながら、
女が現れる。
女の名は、ソニア。

ソニアはレオンの顔を睨みつけ、
走り去る。
ペットショップで
なごやかな時間をすごすクリス。

ポンとトッちゃんが、レオンにもっと
近づけ、とせっつく。

クリスがレオンの体に触れると、
レオンはクリスを思い切り突き飛ばす。

走り去るクリス。
血に染まった手に触れてほしくなかったのだ、
自分の仕事のことを考えたら、幼いクリスとは
一緒に暮らせないんだ、と苦悩するレオン。

Dがささやく。

「刑事さん、あなたの本当の望みは何ですか?」

しかしどうしても、素直になれないレオン。
泣きながらスルタナの元へ行くクリス。

「やっぱり僕は悪魔の子なんだ!
僕がお兄ちゃんのママを殺したんだ!」

「やれやれ、人間はめんどくさいねえ…
言葉なんて使おうとするから、
ややこしくなる…」

スルタナがもどかしそうに、
クリスを見つめる。



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